マンションやアパートなどの賃貸物件探しの際、間取り図を見ていると「S」と表記されている納戸があります。
納戸とは、建築基準法で居室と認められなかったスペースを呼びます。
窓の最低面積が床面積の7分の1以上でなければ間取りは「S」となります。
このスペースは収納クローゼットや家事クロークとして使用できます。
また、使用用途はとくに定めがないため、部屋として使っても問題はありません。
今回は、納戸があるメリットはなにか、使用する際の注意点はどんなことがあるのかを解説します。
賃貸物件を探し中の方はぜひ参考にしてください。
納戸付きの間取りのメリットとは?
賃貸物件で納戸付きの間取りのメリットは以下の3つです。
収納スペースや居室として使用できる
納戸は、収納スペースと思われている方も多いことでしょう。
しかし、とくに使用用途が定められていないため、収納だけでなくアイロンや家計簿を書く家事クロークにも使えます。
基本的に窓がないことから日光の影響が出にくい
収納スペースにタンスや衣服を置いた場合、家具や衣類が日焼けする可能性が高まります。
そのため窓がない、または小さい窓の場合、日焼けを防止できます。
ただし、換気扇などがなければ風通しが悪くなるためカビが生えやすくなります。
3LDKより2SLDKの間取りのほうが賃料安いことが多い
3LDKと2SLDKの間取りで面積が同じ場合、2SLDKのほうが賃料を抑えられる可能性があります。
納戸の広さが確保されていれば部屋として使用できるのでおすすめですよ。
納戸を使用する際の注意点とは?
賃貸物件で納戸付き間取りの注意点は以下の通りです。
換気しづらいため湿気が溜まりやすい
基本的に、窓がないスペースのため風通しが悪く、換気がしづらいのがデメリットです。
換気口がついていても、湿気が溜まる可能性が考えられます。
そのため除湿剤や小さな扇風機などで換気を工夫をする必要があります。
エアコンの設置ができないことがある
建築基準法で部屋として認められていないことからコンセントやダクトが設置されていません。
そのため夏場は熱中症にならないよう扇風機や冷風機などの対策をおこなわなければなりません。
もちろん冬場は寒いので暖房機器をおく必要があります。
ただし、収納スペースとして使用するのであれば冷暖房機器は必要ないでしょう。
採光性がない
窓がないことが多いことから採光性が確保できず、コンセントもないため、内見の際に照明が付いているのか確認する必要があります。